流域治水対策立案支援のための流域データ処理及び可視化手法の開発

著者

  • 諸岡 良優/国土交通省 国土技術政策総合研究所
  • 竹下 哲也/国土交通省 国土技術政策総合研究所
  • 町田 佳隆/株式会社東京建設コンサルタント
  • 吉武 央気/パシフィックコンサルタンツ株式会社
  • 小沢 嘉奈子/国土交通省 国土技術政策総合研究所

説明資料

流域治水対策立案支援のための流域データ処理及び可視化手法の開発” に対して3件のコメントがあります。

  1. 鈴田 裕三 より:

    この度は、流域治水の今後の発展を支える取り組みとして、大変貴重なご発表をありがとうございました。

    解像度の高い具体的なリスク情報が提供されることで、流域治水の関係者にとっては、対応策を検討するための有益な判断材料となると感じました。一方で、一般住民がこれを目にした際、不動産価値の低下に対する懸念や災害リスクのイメージ固定化といった課題も生じる可能性があると考えました。本ツールの今後のオープン化についても触れられていたと記憶しておりますが、目的に応じた従来のシンプルで分かりやすいハザードマップとの使い分けや、その適切な管理が重要ではないかと考えます。この点についてどのようにお考えでしょうか?

    また、細かい点で恐縮ですが、資料p.4に記載された浸水ナビの説明について確認させてください。
    >「計画規模、想定最大規模の洪水に対する破堤点毎の浸水範囲・浸水深の時系列データがダウンロード可能(PNG・JSON形式、API有り)(浸水深の数値は含まれず、浸水範囲や浸水ランクのみ)」

    私の知る限り、浸水ナビのシミュレーショングラフ、アニメーション表示、APIでは、「浸水ランク」ではなく「浸水深」が表示されているように思います。こちらについてご確認いただけますでしょうか?
    <浸水ナビAPI仕様と操作方法>
    https://suiboumap.gsi.go.jp/pdf/Data-riyo_manual.pdf

    1. 諸岡 良優 より:

      鈴田様

      ご質問いただき、ありがとうございます。

      >目的に応じた従来のシンプルで分かりやすいハザードマップとの使い分けや、その適切な管理が重要ではないかと考えます。

      今回ご紹介した可視化機能は、流域治水協議会での関係者間での議論や、河川管理者の内部検討をする等の使い方を想定しています。
      情報量が多くなることも考慮し、使用目的に応じて、表示情報を制限・管理する機能を搭載しております。

      また、p.13の児童クラブの方との意見交換会等を通じて、従来のハザードマップが必ずしも「シンプルで分かりやすい」とは限らないように感じます。
      建物の輪郭と高さ情報を与えたLOD1相当の建物モデルと組み合わせて3次元表示すると、直感的に水害リスクを感じてもらえると実感しています。
      本可視化機能の改良と、より効果的な使い方については引き続き検討を進めます。

      >私の知る限り、浸水ナビのシミュレーショングラフ、アニメーション表示、APIでは、「浸水ランク」ではなく「浸水深」が表示されているように思います。

      ご指摘の通り、APIで緯度経度で地点を指定した場合、その地点の浸水深を取得できます。
      今回の整理では、浸水域全体(破堤点毎)の情報という意味で、このような表現をしましたが、誤解を与えてしまう可能性があるので、より正確な情報を記載するようにいたします。

      1. 鈴田 裕三 より:

        諸岡様

        ご回答いただきましてありがとうございます。

        高解像度の解析情報は河川管理者の検討や流域治水対策支援のため、3D表示は一般向けということで、とてもわかりやすく、理解が深まりました。
        また、オープン化に際しても目的に応じて表示内容を制御する機能があるのは良いですね。

        3D都市モデルを活用した災害リスクの可視化については、特に一般の方にとってわかりやすさが飛躍的に高まるというのは同感いたします。

        浸水ナビの表示情報についてもコメントいただき、ありがとうございました。意図を理解いたしました。

        このツールはこれから流域治水協議会への活用場面が増えると思いますが、その中で具体的な検討にどのように役立てられるのか、続報を楽しみにしております。

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