吸出し防止材で覆われた堤防裏法面に越水時に作用する流速に関する検討

  • 西嶋貴彦/共和コンクリート工業株式会社

説明資料

吸出し防止材で覆われた堤防裏法面に越水時に作用する流速に関する検討” に対して3件のコメントがあります。

  1. 後藤 岳久 より:

    中央大学 後藤です.興味深く拝見させて頂きました.
    1点教えて下さい.
    大規模越水実験について,吸い出し防止材と堤体との隙間の流速は,砂の移動限界流速よりも,かなり大きいと思いますが,通水後の堤体は殆ど変形していないとの認識で宜しいでしょうか?
    その認識で間違いないとのことであれば,大規模越水実験における吸い出し防止材と堤体との隙間の流速値は,あくまでも推定値なので,その推定誤差があるとのことでしょうか?
    隙間の流速1.74m/sで3時間通水させても殆ど変形していないということが,不思議に思ったので教えて頂ければと思います.

    1. 西嶋 貴彦 より:

      後藤様
      ご質問いただきありがとうございます。

      通水前と越流水深30cmで3時間通水後で3Dスキャナーにより堤体の形状を計測し、結果を比較したところ、その差は数mmであり、堤体は殆ど変状していませんでした。
      既往の知見を参考にした試算では、安全側としてZ0は最大値である5mm(浸透層厚の1/2)として計算しており、隙間の流速1.74m/sという試算結果が実際の隙間の流速に比べ、過大となっている可能性はあります。
      また、実際に隙間の流速が1.74m/sであったとしても、通水前の堤体土の引張破壊応力が平均17.2(gf/cm2)であり、堤体土の侵食限界流速と引張破壊応力との関係※からみると、堤体土の侵食限界流速は3.8m/s程度であるため、殆ど変状しなかったと考えられます。なお、堤体土の侵食限界流速とは、ある流速を境に浸食速度が急激に増大する、その境の流速と定義しております。

      ※宇多ら:洪水流を受けた時の多自然型河岸防護工・粘性土・植生の挙動,土木研究所資料,第3489号,1997. P52 図-14

  2. 後藤 岳久 より:

    西嶋様

    ご丁寧にご回答頂き有難うございます.
    お教え頂いた文献の箇所,拝見致しました.
    侵食限界流速はそれなりに大きいのですね.勉強になりました.
    ご回答頂き有難うございました.

コメントは受け付けていません。