時代の要請に応える河川技術のこれまでとこれから 2025年6月20日 最終更新日時 : 2025年6月20日 シンポジウム事務局 著者 福岡 捷二/中央大学研究開発機構 教授 説明資料 河川技術のこれまでとこれから_福岡捷二ダウンロード
朝日航洋の鈴田と申します。学生時代に石狩川の観測と実験を通じて、河口密度流の乱流構造を研究しておりました。そのため、複断面蛇行河道の超過洪水時の流れ構造の解明や全エネルギー水頭に注目した堤防設計のご提言は、大変興味深く拝聴しました。このような研究が土木と物理の世界をさらに深く結びつけ、発展することを願っております。
さて、以下の点についてご教示いただければ幸いです。
資料のp.16にある「この混合が、遠心力に起因する反時計回りの二次流場を、断面全体または局所的に時計方向に回る二次流場を生起している。」との説明についてです。p.17の図12に示される断面42および断面66における二次流ベクトルは、低水路部の遠心力による反時計回りの二次流を示していると理解しております。それによって、時計方向の二次流場がどのように生じるかについて、ご教示いただければ幸いです。
ご記載のとおり複雑な条件のため一概に説明するのは難しいかもしれませんが、例えば、低水路部分の反時計回りの渦の粘性が影響し、それと対になる形で時計回りの渦が(高水敷部分等に)形成される現象等をイメージしてよいのでしょうか?
また、低水路部分における二次流ベクトルについてですが、上層と下層でその向きが逆転している現象は、高水敷から流入する流れによるものと思いますが、この傾向は縦断方向に連続的に生じるのでしょうか?低水路と高水敷の境界付近に平面的な渦が発生しているとすれば、上層と下層の二次流ベクトルがともに外岸側を向く区間が縦断方向に断続的に現れる可能性もあると思いますが、いかがでしょうか?
以上、よろしくお願いいたします。