The symposium about river engineering, 2022

分散不均一性を考慮した多変量自己回帰モデルによる短時間予測水位の精度向上に関する研究

著者

小山 直紀1,阪井 瑞季2,山田 正3

1.中央大学 理工学部都市環境学科 助教,2.中央大学大学院 理工学研究科,3.中央大学研究開発機構 教授

説明資料

コメント (5)
  1. 呉 修一 より:

    小山先生 お疲れ様です、呉です。6/17のセッション、よろしくお願いします。さて、分散の不均一性を考慮することで、短時間予測水位の精度向上を達成しています。ホワイトノイズが当然のように仮定される手法が殆どのなかでの取り組み、素晴らしいと思いました。さて、観測所を6つから4つに減らしても大丈夫とのことですが、どの2地点を排除したのでしょうか?(論文中に記載があれば、すいません)単純に流域面積の大きい3地点を残した最初の取り組みで、今後は地点の選定方法を検討していく感じでしょうか。また、基準点の上流に1観測所でもあれば、本手法は上流の影響を考慮して適用可能と考えますが、離れる距離と精度の関係は、河川長や残流域の面積などで決まってくるなど、何かお考えがあればご教示願います。 呉修一 富山県立大

    1. 小山 直紀 より:

      呉先生

      先ほどのディスカッションではありがとうございました。
      返信が遅くなりまして申し訳ありません。

      どの2地点を残したかという質問ですが、対象地点を除く5地点から3地点を選んでいますので、全10ケースの選び方があるので、全ての組み合わせで解析を行っています。

      距離と精度の関係ですが、水位のみを用いた場合には使用する観測所と対象地点の洪水到達時間が大きく関係しております。私の既往の研究になりますが、精度の高い洪水予測を行うためには、洪水到達時間より先の予測精度については、精度が大きく下がることがわかっております。そのため、使用する観測所が遠ければ長期の予測には精度が上昇しますが、短時間予測の精度が下がるため、対象地点と近い観測地点と遠い地点の両方を用いることが予測精度を上げるために必要です。
      降雨データが使用できる場合には、水位が上昇する前のデータになりますので、長時間先の予測精度が上昇します。本研究では水位と降雨の両方を用いた場合の結果に対して、分散不均一性を考慮し、さらに予測精度を上げるための研究になります。

  2. 一言 正之 より:

    小山先生
    日本工営の一言です。予測した時点での観測値と再現値の差を用いて予測値を補正するということで、直感的にも分かりやすく簡便で効果も出ており、実戦的で素晴らしいと思いました。
    さてパラメータ推定に用いる洪水イベント数についてご質問です。感覚的には、数だけではなく洪水波形(最大水位や水位上昇速度)も重要だろうと推測しています。ご検討の中で、予測精度への寄与が大きい洪水/小さい洪水という傾向は見られましたでしょうか?

    1. 小山 直紀 より:

      一言様

      ディスカッションでは、ありがとうございました。
      また、返信遅れまして申し訳ないです。

      洪水イベント数については、洪水波形については考えておりませんでした。一言さんに言われた通り、パラメータに用いるデータについての検証を行うことは必要であると思いますので、今後進めていきたいと思います。

      ご意見ありがとうございました。
      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

      1. 一言 正之 より:

        ご返信ありがとうございます。ディスカッションでも触れていただき、ありがとうございました。今後も意見交換できれば幸いです。よろしくお願いします。