オーガナイズドセッション1・2に関するページです.
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目的・概要

流域治水に関するオーガナイズドセッションは今回が3度目です.初年度である2021年度河川技術シンポジウムでは河川技術者の役割と技術のあり方や流域治水全体のビジョンなど幅広い議論が展開され,「流域治水」という概念について議論しました.種々の問題に対して広く俯瞰した次のステップとして、昨年度シンポジウムでは特に流域治水に関する課題を大きく(a)支川と本川のネットワークからなる流域システムの洪水流下現象とその評価手法,(b)超過洪水・外力に対する河道計画や計画論に反映するための課題,および(c)田んぼダム,遊水地などの流域対策に関するものに分類し,大和川流域の先進的事例と合わせて,治水に関する具体の技術,計画論や法的枠組み,およびリスクコミュニケーションやそのための技術の役割などを議論しました.また,水工学,河川工学の研究・技術の発展は流域治水が求められる社会において重要な役割を担うことが分かりました.

このため,流域治水を支える(a)-(c)の基礎的検討と合わせて,既存技術や法的枠組みなどが具体的にどのように活用でき,課題があるのかについての議論が重要であるという視点で,「流域治水が駆動する技術・研究の発展と社会実装の加速」と題してオーガナイズドセッション(OS)を開催いたします.本OSは前半OS1と後半OS2に分けられます.OS1では,歴史的な洪水となった令和2年7月球磨川水害について投稿された論文から本洪水からどのようなことが学べるのかについて議論し,流域治水を全国展開するOSにつなげます.次に,OS2では全国展開した流域治水の具体の取り組みについて議論します.

OS1:流域治水が駆動する技術・研究の発展と社会実装の加速
~歴史的な洪水となった令和2年7月球磨川水害からまなぶ~

オーガナイザー

(司会)内田 龍彦,岩見 収二,石川 博基,知花 武佳,川池 健司,原田 守啓,呉 修一

プログラム

  1. 趣旨説明
  2. 基調講演
  3. パネルディスカッション
    • パネリスト:大本 照憲,福岡 捷二,島谷 幸宏,石川 博基,泉 典洋,知花 武佳,川池 健司
    • 司会:内田 龍彦

OS2:流域治水が駆動する技術・研究の発展と社会実装の加速
~流域治水の実践と求められる技術:持続可能な社会の発展に河川技術はどう貢献するか?~

オーガナイザー

内田 龍彦,岩見 収二,石川 博基,知花 武佳,川池 健司,(司会)原田 守啓,(司会)呉 修一

プログラム

  1. 趣旨説明
  2. 研究事例紹介
    1. 「江の川特定都市河川の指定と流域水害対策計画策定に向けた検討」 西尾 正博(中国地方整備局,前三次河川国道事務所長)
    2. 「流域治水型の治水計画の考え方(試案)~水害ハザード特性の評価~」 井上 清敬(国土技術研究センター)
    3. 「中小河川における河道側方部の貯留空間によるピーク流量逓減効果-多自然川づくりの流域治水への実装に向けての一考察」 萱場 祐一(名古屋工業大学)
    4. 「霞堤の機能評価と保全方策の検討」 瀧 健太郎(滋賀県立大学)
    5. 「超過洪水時の計画的氾濫による流域の総合的治水安全度向上について」 石川 忠晴(東京工業大学名誉教授)
  3. パネルディスカッション
    • パネリスト:西尾 正博,井上 清敬,萱場 祐一,瀧 健太郎,石川 忠晴,原田 守啓
    • 司会:呉 修一
  4. OS1~2の総括
    • 岩見 収二,石川 博基

※投稿論文タイトルを示す.