特定課題オーガナイズドセッション1:大量の土砂と流木を伴う洪水氾濫の実態把握と必要な河川技術 〜近年の中山間地河川で生じた大規模水害から学ぶ〜の特設ページです.
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趣旨

「超過洪水」は河川技術が向き合うべき重要なトピックの一つである.一方で,その定義は未だ十分に整理されておらず,着目すべき現象が十分に整理され,共通認識も十分に形成されているとは言い難い.このため,実際に発生した災害事例に立脚し,実洪水イベントに対する多面的な分析を通じて,特に着目すべき現象や課題,河川技術としての対応を着実に議論することが重要である.

本セッションでは,近年,中山間地河川で頻発している「大量の土砂と流木の流下を伴う洪水氾濫」に着目する.2017年九州北部豪雨や2024年9月奥能登豪雨では,大量の土砂と流木の流下を伴う洪水氾濫が多数の河川で発生し,甚大な被害をもたらした.

本セッションでは,これら中山間地河川で生じた大規模水害に着目し,洪水氾濫の実態把握を進めるとともに,さらなる現象理解と対策のために必要な河川技術について議論する。

プログラム

オーガナイザー

  • 柏田 仁 東京理科大学 創域理工学部 社会基盤工学科 講師
  • 川池健司 京都大学防災研究所 気候変動適応研究センター 河川防災システム研究領域 教授
  • 武内慶了 国土交通省 国土技術政策総合研究所 河川研究部 水害研究室 室長
  • 田端幸輔 国土交通省 国土技術政策総合研究所 河川研究部 河川研究室 主任研究官
  • 西口亮太 日本工営(株) 流域水管理事業本部 河川水資源事業部 河川部
  • 田方俊輔 日本工営(株) 流域水管理事業本部 河川計画部
  • 米田駿星 (株)建設技術研究所 東京本社 河川部 主幹

プログラム

1.開会・趣旨説明
2.話題提供
No.タイトル・発表者
1R6年奥能登豪雨災害における土砂・洪水氾濫を伴う河道変動特性の河川間比較
久加朋子(富山県立大学工学部環境・社会基盤工学科准教授)
2能登半島豪雨における塚田川の洪水氾濫に土砂・流木が及ぼした影響の分析
原田大輔(法政大学デザイン工学部都市環境デザイン工学科准教授)
3中山間地流域における家屋流失評価に向けた河道埋塞を伴う氾濫流についての水理的考察
大野純暉(国立研究開発法人土木研究所河道監視・水文チーム主任研究員)
3.論点整理・総合討議

中山間地河川で生じた大規模水害に着目した洪水氾濫の実態把握並びに現象理解と対策のために必要な河川技術について、話題提供者、会場を交えた総合討議を行います。

  • パネリスト
    • 久加朋子 富山県立大学 工学部 環境・社会基盤工学科 准教授
    • 原田大輔 法政大学 デザイン工学部 都市環境デザイン工学科 准教授
    • 大野純暉 国立研究開発法人土木研究所 河道監視・水文チーム 主任研究員
    • 麓 博史 国土交通省 水管理・国土保全局 河川環境課 水防企画室長
4.閉会

趣旨説明・論点整理・総合討議用資料

“OS1:大量の土砂と流木を伴う洪水氾濫の実態把握と必要な河川技術 〜近年の中山間地河川で生じた大規模水害から学ぶ〜” に対して1件のコメントがあります。

  1. 原田 守啓 より:

    本日はOS1の議論を拝聴し、現象を巡る議論、何がわかってなにがわからないのか、どのような研究が必要か、という議論がありましたが、社会に対して何をどう示すかについて、議論が不足していると感じました。

    麓さんからもご紹介いただきましたとおり、県管理の中小河川の浸水想定は全国1万河川以上でR7までに終わった状況とのことですが、「水だけ」の浸水想定に対して、「土砂と流木」が多量に混入した出水では、埋塞による河積の減少に加え、氾濫流のハイドログラフそのものも、密度も、エネルギーも大きい危険な現象になるはずです。
    専門家はともかく河川の非専門家が多い市町村、地域住民は、現在示されているL2までの浸水想定を見てこれが最大の外力と理解することと思います。

    現象の難しさや不確実性を鑑みて、これを研究していくことはもちろん必要ではありますが、防災減災の現場に近いところでは現象の解明をまたず、ある程度の不確実性を包含した形でも、そのような危険な現象があることとそのリスクの程度を社会に示すべきではないでしょうか?例えば津波浸水想定は堤防の耐震性が照査されていない場合は東日本震災で観測された堤防高が最大7割低下という前提を置いたりもします。

    大きな地震によって緩んだ地山、生産された土砂があるところの豪雨災害という複合災害的なパターンによらず、一度の降雨イベントでも発生しうる現象であり、なおかつ非常に不確実性が大きい現象だと思いますので、一定の合理性が担保される範囲で、社会に対するリスクの提示が進められるべきと思いました。

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