AI強化学習によるアンサンブル予測を用いたハイブリッドダム運用に関する研究 2026年6月15日 最終更新日時 : 2026年6月15日 三浦 心 著者三浦 心・佐藤 康晴・石川 こより/株式会社 建設技術研究所 東京本社 水システム部 説明資料 研究内容(AIアンサンブル)_260619_河川シンポダウンロード
気象工学研究所の柴川です。
この手法は、短時間高解像度予報であるLFMアンサンブルにも適用可能でしょうか。
LFMアンサンブルを利用することで、短時間豪雨に対する予測精度の向上も期待できると考えています。
例えば、長期予測には現在のアンサンブルを用い、短時間予測についてはLFMアンサンブルを利用する、といった運用は可能でしょうか。
LFMアンサンブル
https://www.jmbsc.or.jp/jp/online/file/f-online10350.html
ご質問、ありがとうございます。
はい。LFMアンサンブルにも適用可能であると考えています。
ただし、入力データを日データではなく時間データにするなどの見直しは必要になると考えています。
室蘭工大の中津川です。大変興味深いご研究、参考になりました。
強化学習なので、事例を学習する中でよいものが見つかっていくのだと思いますが、学習を行っている過程での予測結果というのは如何なものでしょうか?失敗すれば報酬を減らしつつよいものができあがっていくというアイデアですが、実際のダム運用では失敗は許されないものと思います。あるいはその間の経過措置をどう考えればよいかなど、実装を念頭に置いてのお考えはありますでしょうか?
また、ハイブリッドダムとのことなので、治水安全面で見逃し率、利水安全面で空振り率などはどのように改善されたのかなど指標面での評価結果はあるでしょうか?
ご質問、ありがとうございます。
1つ目のご質問について、ご指摘の通り、計算途中には誤った予測結果を出すことがあります。モデルを確定するためには、十分な学習と検証を行う必要があります。また、本論文の最後にも提案させていただきましたが、現場で実装する場合にはAIの予測をそのまま使うのではなく、当面はAIからも求めた寄与度の高い情報(5日先の上位予測など)を抽出し、簡単な式に変換して活用することなどもできると考えています。(事前放流の実施要領等に「AIの予測に基づき操作します」とは未だ書けないと思いますので、当面は上記のような暫定処理が必要であると考えています。)
2つ目のご質問については、今回の検証では治水安全面で見逃し率(洪水になった時点で貯水位が洪水貯留準備水位を上回っていた)、利水安全面で空振り率(事前放流したけど洪水後に回復しなかった)は共に対象とした9年間で1度もありませんでした。(通常運用では貯水位を洪水貯留準備水位より上げたり下げたりしないため、同様に9年間で1度もありません。)今のところ問題は見つかっておりませんが、当面は毎年の流況を用いてチェックしていくことが必要であると考えております。
丁寧なご回答ありがとうございました。